トレモロ

プリンストン・リヴァーブのトレモロは、歴代モデルすべてバイアス・モジュレーティング・トレモロという方式です。デラックス・リヴァーブ以上の出力のブラックフェイスはすべてフォトセルを使用したトレモロであり、音質がかなり異なります。下記の動画で音質の比較ができます。
LDR (bug) vs. Bias Wiggle (bias modulating) Tremolo

インテンシティを深くする改造

元々プリンストン・リヴァーブのトレモロは、ほかのブラックフェイスのトレモロと比べてインテンシティ(デプス)が浅いうえ、バイアス調整によって出力管をホット寄りにするとトレモロのインテンシティもそれに連動して浅くなってしまいます。そういう事情から、少なくないプレーヤーがインテンシティの効きを深くしたいと考えると思います。
この改造はまだ実行していないのですが、いつか実行するかもしれないのでメモしておきます。リイシューの場合、R14の1Mの抵抗がインテンシティを決定しています。この抵抗の値を1/3程度にするとほかのブラックフェイス並みに深くかかるようになります。下記の動画で、333kに改造されたプリンストン・リヴァーブのトレモロのサウンドを確認できます。
Pristine Original 1967 Fender Blackface Princeton Reverb......Absolutely Mint Condition !!
ただしこの改造には副作用があって、インテンシティを深くするほどバイアスの変化幅も大きくなるため、ピーク時にホットになりすぎて真空管を痛めないようにする配慮が必要です。そう考えると、ホット寄りの音質を好むプレーヤーにとってはこの改造は諸刃の剣というか、あまり意味のあるものではないでしょう。